「また土方さんと喧嘩したんだって?」

不機嫌そうな総悟に声を掛ける。といっても、奇妙なアイマスクをしているから表情は分からないけれど。 総悟の横に座り、足を伸ばす。寝ていたかもしれないが、総悟のことだ。もう起きただろう。

「そんなに副長の座が欲しいの?」
「それもありまさァ。でも、今日は本気でィ」

今日も総悟と土方さんは派手に暴れたらしい。いつも土方さんは何かと命を狙われていて、見ていて危なっかしい。

「…いつも本気に見えるんですけど。じゃあ、今日は他に理由があるの?」
「当ててみな」

いきなり理由を当てるクイズにされた。総悟は何を考えてるか分からない。 面白そうだと言って、悪ノリが好きだし、変なことにも興味持つ。そもそも、サドスティック王子だし。

「あのマヨネーズにイラッときたとか?」
「それはいつものことでィ。もっとイラッとすることでさァ」
「近藤さんのストーカー行為にいい加減腹立って八つ当たり?」
「もっと腹が立つことでィ」

一体どんなにムカついたんだろうか。よっぽどのことに違いない。今日はあの土 方さんも危ない思いをしたはずだ。

「そんなに嫌だったの?」
「まぁな」
「分かんないや、答え教えて?」

総悟が寝ていた体を起こすとアイマスクを外して、横にいる私をじっと見つめる。 時間制限ありのクイズだったのか、答えを催促しているようだ。 私が降参をすると、総悟は悪い笑みを浮かべた。何事?と思ったときは、もう遅かった。

「しょうがねェな」

そう言った総悟は、体を私の方へ向け、肩に手を置いた。その手に力が込められ 、同じく座っていた私はあっという間に後ろへ倒された。

「何?」
「朝から土方の野郎がに話しかけてんのを見たから、でさァ」

上から見下ろす総悟の口は、ニヤリと弧を描いた。そして、一言。

「簡単な答えだろィ?」

その後、時間になってもやって来ない総悟を探しにやってきた土方さんは、私たちの光景を見て、驚きのあまり煙草を落とした。総悟はせっかくの良いところを邪魔されたと言って、今日二度目のバズーカを撃った。


えは簡単


好きだったから

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