暖かい陽射しに包まれ、冷たい風に髪が揺らされる。温かい気温は、私を昼寝に誘う。
瞼を閉じ、道を行き交う人の声や風に揺れる草の音を聞くと、自分だけ時間が止まっているような錯覚になる。今日もこうやって、私は夢の中に行くんだろう。
「やっと見つけたぜィ」
いきなりの声に驚き、閉じていた目を開ける。物音や気配をまったく感じなかった。
職業柄か、こいつはいつもそうだ。といっても、自分も人のことは言えない。
天気の良い日はこうやって、静かに仕事をサボる。
「何かあった?」
「仕事サボるんじゃねぇって、土方さんが怒ってたんでィ」
探しに来たわりには、自分もサボるつもりらしい。私の横に腰を降ろし、ゆっくりと後ろに倒れた。
いつものアイマスクはせずに、綺麗に澄んでいる空を見つめる。
不意にその瞳にドキッとしてしまう。それを隠すように私も空を見上げる。
青い空には白い雲が浮いていて、ゆっくりと風に流れていく。
「総悟、仕事サボっちゃ駄目だよー?」
「のせいで土方が機嫌が悪いんでね、八つ当たりされまさァ」
「自分だっていつも怒らせてるくせに」
こんな風に二人で仕事をサボることが増えてきた。
私としては一気に二人もサボると見付かりやすく、土方さんに余計怒られるので勘弁してもらいたい。
だが逃げるのも面倒臭いし、なかなかこの時間も嫌いじゃない。
寧ろ、いつまでもこんな日を迎えることが出来たらと思うほど。
次の日を無事に生きることができるかは分からない。職業上尚更だ。
こんな綺麗な空を見ることができたら。その隣にはこいつがいても、良いかもしれない。
「いつまでもこうやっていたいなぁ」
あんたと一緒に。この続きは今は言わない。近藤さんはこれを恋心と言うが、それが本当なのか分からないから。
「…ムカつくなァ」
「なんで?」
そんなことを言われるようなことを、私は言ったのだろうか。
思わず総悟に顔を向けると、総悟もこちらを見つめていた。数秒間、お互い何も言わなかった。
やっぱり、ここにいると時間は止まるらしい。
総悟は私の問いかけには答えず、おでこの辺りにつけていたアイマスクを目元まで隠した。
「たった今、俺も同じこと考えてたんでィ」
気持ちが通じたというよりも、心が一つになった。
総悟の言葉が嬉しいのと、どうしてアイマスクをしたのかを考えると、つい閉じていた口元が緩む。
見られなくて良かった。もし見られていたら、またムカつくとか言われただろう。
「ムカつく、でも嬉しいや」
「あぁ、俺もでさァ」
もしかしてこれも夢かもしれない。夢でも現実でも、どちらでも良いか。
夢
の中へと
君と一緒に